文京区の家を売る契約前は、設備が「今使えるか」だけでなく、過去に起きた不具合、修理した時期と範囲、再発の有無、資料の有無を、知っている範囲で事実として伝えるのが基本です。分からないことを推測で埋めず「不明・確認中」とし、設備表、物件状況報告書、売買契約書の表現が食い違わないよう媒介会社と確認します。
文京区の中古マンションでも戸建てでも、築年だけでは状態は分かりません。給湯器を交換している、上階からの漏水を管理組合経由で修理した、戸建ての屋根を補修したなど、履歴は買主が住み始める準備に役立ちます。修理済みの事実も、現在の不具合も、同じ形式で整理しましょう。

最初に「現在・履歴・資料・確認先」の4列を作る
| 項目 | 現在の状態 | 過去の履歴 | 資料・確認先 |
|---|---|---|---|
| 給湯器・空調 | 作動、異音、エラー表示 | 交換・修理時期、再発 | 保証書、請求書、メーカー |
| 水回り・配管 | 漏れ、詰まり、におい | 漏水箇所、修理範囲 | 施工記録、管理会社 |
| 雨漏り・結露・カビ | 現在見える跡、発生時期 | 原因調査、補修、再発 | 写真、工事資料、専門家 |
| マンション共用部 | 専有部への影響 | 管理組合対応・工事 | 議事録、管理会社、保険記録 |
設備表と物件状況報告書の役割を混ぜない
一般に、設備表は給湯器、キッチン、浴室、トイレ、空調、照明等の有無や作動状況を整理し、物件状況報告書は雨漏り、漏水、修繕、増改築、周辺・管理に関する事項など、物件の状態や履歴を広く整理します。使う様式や質問項目は媒介会社・契約によって異なるため、名称だけで判断せず、予定する書式を確認してください。
修繕資料、保証書、管理組合の議事録、リフォーム図面は、書類そのものが報告書の代わりになるとは限りません。報告書に概要を書き、根拠資料として何を添えるかを分けると、買主と説明を共有しやすくなります。
修理済みでも「起きたこと」を整理する
たとえば過去に漏水があり、現在は修理済みでも、「いつ、どこで、どのような症状があり、誰がどこまで修理し、その後どうか」を残します。「直したから問題なし」と短くまとめるより、修理前後の写真、施工会社の請求書、管理会社との連絡記録がある方が、買主は確認範囲を理解しやすくなります。
原因が確定していない場合は、推測で原因を書かず「原因は未確認」「専門調査は未実施」と明記します。反対に、専門家から説明を受けたなら、診断名を自己流で言い換えず、報告書や工事記録の表現を確認します。
マンションは専有部と共用部を分ける
マンションの漏水や配管、窓、玄関扉、バルコニーなどは、部位や管理規約によって専有部・共用部の扱いが異なる場合があります。自分の室内で症状が出たからといって、原因や修繕責任まで自己判断しないことが大切です。管理会社への連絡日、調査内容、管理組合や保険の対応、専有部で行った補修を分けて記録します。
査定前に管理費・修繕積立金を整理する記事はこちらで解説しています。本稿では月額や長期修繕計画そのものではなく、売買契約時に個別住戸の状態説明と管理資料をどうつなぐかを扱っています。
戸建ては見えない部分を「未確認」と分ける
戸建てでは、屋根、外壁、基礎、床下、給排水管、シロアリ、境界など、日常生活だけでは状態を判断しにくい項目があります。専門調査をしていないなら「問題なし」ではなく「目視範囲では症状なし」「床下は未確認」など、確認した範囲を明確にします。
国土交通省の標準媒介契約約款には、建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項があります。調査を行うか、どの範囲を対象にするか、結果を契約へどう反映するかは、媒介会社と必要な専門家へ確認してください。
契約書案と同じ言葉になっているか確認する
- 設備表では「故障」、報告書では「作動」と食い違っていないか
- 修理済みの範囲と、未調査の範囲を混ぜていないか
- 内覧時に口頭で伝えた内容が書面にも反映されているか
- 引渡しまでに設備が故障した場合の連絡方法が決まっているか
- 契約不適合に関する条項や期間を、言葉だけで判断していないか
民法には、引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合の規定があります。具体的な責任、通知、修補、代金減額、損害賠償、解除等は契約内容と個別事情で変わるため、e-Gov法令検索の民法を参照しつつ、宅地建物取引士や弁護士等へ確認してください。
相談担当メモ
宅建士5年目の相談担当として設備表を見るときは、きれいに見せることより、買主が入居後に何を準備すればよいかを意識します。戸建て3件、アパート1件、マンション1件を保有し、DIYで補修してきた経験からも、古い設備や修理歴があること自体より、「いつ、どこまで手を入れ、今どんな状態か」が分かる方が話を進めやすいと感じます。資料がない項目は、ないことを隠さず、確認できる相手と期限を決めましょう。
よくある質問
修理済みの故障も書く必要がありますか?
契約・書式・内容によるため一律判断はできませんが、起きた時期、修理範囲、再発の有無、資料を整理し、記載方法を媒介会社へ確認するのが安全です。
原因が分からないシミはどう書きますか?
見える状態と発見時期を記録し、原因は「不明・未調査」と分けます。写真を残し、必要なら管理会社や専門家へ確認します。
内覧で伝えたなら書面には不要ですか?
口頭説明と書面が食い違うと確認が難しくなります。内覧で伝えた内容も、設備表・報告書・契約書へどう反映するか媒介会社と確認してください。
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参考にした公式情報
契約前の状態説明を3分で整理
物件種別、築年、気になる不具合や修繕の概要、手元資料、契約予定日を分かる範囲で送ってください。宅建士5年目の相談担当が「現在・履歴・資料・確認先」の4列に整理します。いきなり売却を決める必要はなく、住所や個人情報は最小限で構いません。
契約不適合責任、損害賠償、解除、告知内容などの個別の法務判断は、宅地建物取引士、弁護士、建築士等への確認が必要です。

